JPタワー学術文化総合ミュージアム インターメディアテク

【予告】特別展示『JP IN CONSTRUCTION 2 - 写真家鈴木弘之に魅えた東京中央郵便局』

2026.07.28-2026.10.04
GREY CUBE

 本展示は、前回特別公開として行った「JP in Construction - 旧東京中央郵便局からインターメディアテクまで」を再編したものである。今回は新たに写真家の鈴木弘之氏を迎え、特別展示「JP in Construction 2 - 写真家鈴木弘之に魅えた東京中央郵便局」と改題した。これまでの旧東京中央郵便局の建設写真を改めて選別し、鈴木氏の写真約30点を加えたコラボレーションによる写真展となる。セピアに見る「記録/記憶」と現代写真家による「美学」、それぞれに切り取られた瞬間の幾何学的な背後に広がる時間と情緒を感じることができるであろう。

 鈴木弘之の被写体となるのは、主に大規模建造物に関わる工事現場である。それは都市のランドマークとして、あるいは社会のインフラとして、人々の生活さらには人生を支える機能的公共物であるにもかかわらず、関係者でない者が未完の情景を垣間見ることはできない。およそ分かるかぎりは、突然に空が広がり、気づけば忽然と巨大な建造物が姿を現す、くらいであろう。しかし、その閉ざされた時空間に一歩足を踏み入れると、張りつめた緊張感と静寂とのはざまに、地球という土層と向き合っている事実を呼び覚ます。言い換えるなら、コンクリートと鉄と土とが混じり合い、地表に築き上げる人間の営みは、都市空間では忘れてしまいそうな自然との対峙なのである。
 2009年から始まった東京中央郵便局を含む一帯の工事現場では、それが完成する2013年までの4年にわたり、鈴木は幾度となく現場に赴き、数千枚におよぶ写真を撮った。そこには、技術的な様相こそ違えど昭和初期の旧東京中央郵便局の建設記録写真と変わらない光景がある。彼の感性が見る工事現場の「刹那」とは、廃墟的ノスタルジーではなく、物質が発する「威容な塊と全貌のない姿とその営みにある意思」に魅せられた美学であり、次代に向けた「建設的」なメッセージなのではないか。1枚の紙に収められたモノクロームによる芸術的な構図には、時に抱えきれないほどの量感と情感を宿していることさえも思い出させてくれる。

主催:東京大学総合研究博物館

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