2025.08.05-
FIRST SIGHT
昨年(2024年)末、ギメルームクリスマス2024で公開し、好評を博した渦巻き型スピーカー『トロッカス』の改良版を8月より公開します。森洋久が設計し、菊池敏正が製作したバックロードホーン型のスピーカーで、ホーンの根本にツィーターが組み込まれており、信号音からアルゴリズムによって導出された逆位相をもって音色を整えるところが特徴的です。本機の名前『トロッカス』は日本近海に生息するニシキウズガイの学名Trochus maculatusから命名されました。前回の公開から、この半年間、ツイーターのメカニズムの再検討などを重ね、オーケストラの中声部の音の忠実度を追求しました。
さて、再公開にあたり、ヨハンネス・ブラームス(1833〜1897)の4つの交響曲を本機で聴いていただきます。叙情的に、ある時は強迫神経症的に、しなやかに変化(へんげ)する中声部は、聴く人を幻想の世界へと連れて行きます。『トロッカス』は果たしてその音色を表現できるでしょうか。小澤征爾とカール・ベームの指揮から始めましょう。今後、さまざまな指揮者の演奏で、その音の違いを聴き比べていきます。
参考:森洋久『トロッカス』制作日誌「stereo」 2025年8月号,音楽之友社,pp.68-71 7月19日発売
Johannes Brahms
Symphony No.1 in C minor Op.68
Symphony No.2 in D major Op.73
Symphony No.3 in F major Op.90
Symphony No.4 in E minor Op.98
上演スケジュールO:
Seiji Ozawa, Saito Kinen Orchestra
(上演時間 約2時間30分)
上演スケジュールB:
Karl Böhm, Wiener Philharmoniker/Berliner Philharmoniker
(上演時間 約2時間50分)
月・水・金・日
11:30 - 上演スケジュールO
15:00 - 上演スケジュールB (18:00終了日)
17:00 - 上演スケジュールB (20:00終了日)
火・木・土
11:30 - 上演スケジュールB
15:00 - 上演スケジュールO (18:00終了日)
17:00 - 上演スケジュールO (20:00終了日)
主 催:東京大学総合研究博物館