JPタワー学術文化総合ミュージアム インターメディアテク

特別展示『植物顔 − 日本・フィリピンの草木花実写真』のご案内

2025-06-13

プレスリリース:PDFファイル[406 KB]

 この度、JPタワー学術文化総合ミュージアム「インターメディアテク」では、特別展示『植物顔––日本・フィリピンの草木花実写真』を開催いたします。本展示は、東京大学総合研究博物館とフィリピン国立博物館が2023年に更新した学術交流協定の成果の一部です。また、フィリピン共和国大使館をメインパートナーとして、2025年日比友好月間を記念しています。
 本展示は、特別パートナーフォトグラファーに、フィリピンのマニラを拠点に活動するジャン・マヨを迎え、フィリピンおよび日本に生育する植物で顔を飾ったモデルのポートレート写真と、植物の静物写真を紹介します。2022年、富士フイルムが主催する「GFX Challenge Grant Program」を受賞したマヨは、在来植物への深い関心とポートレート写真家としての自身の創造力を融合させ、このシリーズを制作しました。両国の植物学者やミュージアムキュレーターとの協働により実現したこのシリーズは、独自のビューティーエディトリアルの視点による「植物顔」を表現しています。マニラのフィリピン国立自然史博物館にて2024年に開催された『Faces and Flora』展に着想を得て、本展示で公開する日本の植物の写真は、2025年4月に東京大学大学院理学系研究科附属植物園(小石川植物園)にて、本展示のために撮り下ろされた新作となります。
 マヨの写真作品と組み合わせて展示するのは、植物の分類、同定、自然環境の記録など、植物学研究の基礎資料となる植物標本です。東京大学植物標本室(TI)およびフィリピン国立博物館植物標本室(PNH)は、東アジア・東南アジアの植物相の研究拠点として国際的に知られています。本展示では、両標本室のコレクションより、マヨが撮影した写真の被写体となったのと同じ種の標本を特別に選定し、一般公開します。
 インターメディアテクは、「アート&サイエンス」をテーマに、これまでにもオリジナルのデザインポリシーにもとづく展示企画の数々を手がけてきました。インターメディアテクの展示空間にて、マヨ氏の撮影したポートレート写真と、科学研究に寄与する植物標本とを比較して観察・鑑賞することで、人々はアートとサイエンスを架橋する新たな観点を獲得することができるでしょう。本展示は、人々にフィリピンと日本の植物に関する新たな発見をもたらすとともに、それを取り巻く自然環境や文化的文脈への理解を深める機会となります。
 さらに、本展示では、博物学者として活躍した山村八重子(1899−1996)がフィリピンのバシラン島で採集した2点の鳥類標本(山階鳥類研究所所蔵、東京大学総合研究博物館寄託)に注目し、標本が今日に伝える日本とフィリピンの交流の歴史にも光を当てます。

●基本情報
名 称:特別展示『植物顔––日本・フィリピンの草木花実写真』
会 期:2025年7月12日(土)-11月9日(日)
時 間:11:00−18:00 (金・土は20:00まで開館)
*時聞は変更する場合があります。
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日休館、ただし8月11日、8月18日は開館)、9月1日-8日、その他館が定める日
会 場:インターメディアテク2階 「GREY CUBE(フォーラム)」
入館料:無料
主 催:東京大学総合研究博物館+フィリピン国立博物館
特別パートナーフォトグラファー:ジャン・マヨ
メインパートナー:フィリピン共和国大使館
協 力:フィリピン大学生物学研究所|フィリピン分類学イニシアチブ|東京大学大学院理学系研究科附属植物園|山階鳥類研究所
協 賛:富士フィルム株式会社|国際交流基金マニラ日本文化センター|フィリピン博物館財団
住 所: 東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE 2・3階
アクセス: JR東京駅丸の内南口から徒歩約1分
東京メトロ丸ノ内線東京駅地下道より直結
千代田線二重橋前駅(4番出口)より徒歩約2分

●関連イベント
レクチャー&トークセッション『「植物顔」のコンセプトを読み解く』
登壇者:ジャン・マヨ(ポートレート写真家)、ジェイディー・パスカル(フィリピン国立博物館植物部門主任キュレーター)、寺田鮎美(東京大学総合研究博物館特任准教授)
日時:2025年7月12日(土)15:00–17:00(14:50開場)
会場:インターメディアテク2階ACADEMIA(レクチャーシアター)
参加費:無料(事前予約不要)
定員:48席(うち桟敷席あり、先着順)*席に限りがありますので予めご了承ください。
使用言語:日本語および英語(通訳付き)
主催:東京大学総合研究博物館
助成:JSPS科研費 JP23K00232「アートサイエンスの植物資料の収集・展示:ミュージアムにおける植物芸術学の展開」(研究代表者:寺田鮎美)
メインパートナー:フィリピン共和国大使館

●関連出版物
- 展覧会図録(日本語・英語、全168頁)
- ポストカード(6種)
- 展示紹介カード(A4変形版))
- ポスター(B2版)
- フライヤー(ポストカード版)

●展示構成
パート1:フィリピンの植物 14セット
パート2:日本の植物 8セット
パート3:山村八重子採集の鳥類標本 2点
*パート1および2のセットは、ジャン・マヨによるポートレート写真と静物写真各1点+植物標本1点で構成されます。
*パート2の日本の植物は、本展示会期の前半と後半ですべてのセットの展示更新を行います。

●主要展示物
1 マニラヤシ Adonidia merrillii (Becc.) Becc.
2 ディレニア・フィリピネンシス Dillenia philippinensis Rolfe
3 ヤブツバキ Camellia japonica L.
4 ユキヤナギ Spiraea thunbergii Siebold ex Blume
*画像はPDF版のプレスリリースに掲載しています。本ページ上部のリンクからダウンロードしてください。

●展示紹介ページ
https://www.intermediatheque.jp/ja/schedule/view/id/IMT0288

●お問い合わせ先
050-5541-8600(ハローダイヤル)
国外からは +81-47-316-2772

●取材申込み専用アドレス
press@intermediatheque.jp

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