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特別公開『音のかたち――東京大学蓄音機コレクション』

2022.04.16-
MODULE

 本展は、東京大学総合研究博物館が所蔵する蓄音機コレクションの全点公開となる。東京大学総合研究博物館が所蔵する蓄音機コレクションは80台以上におよぶ。発明者であるエジソンが考案したモデルから後年のトイ・フォノグラフまで、米国、英国そして日本を中心に生産された各種蓄音機が並び、これらを網羅することによって、エジソン以来各世代が追求してきた「音のデザイン」の系譜がうかがえる。
 人間の声を封じ込め、それを異なる時空間で再生しようとする願望が技術的に実現したのは19世紀後半のことである。エドゥアール=レオン・スコット・ド・マルタンヴィルが1857年3月25日に録音機「フォノトグラフ」の特許を取得し、シャルル・クロが1877年4月30日に録音再生機「パレオフォーン」の設計を科学アカデミーに提出するなど、録音技術の黎明期はフランスから始まった。しかしこの発明を実用的な技術に結びつけたのがトーマス・エジソン(1847-1931)で、電話の特許が取得された翌年の1877年12月24日に米国で「フォノグラフ」の特許を申請した。フォノグラフの原型は真鍮の輪胴に溝の切られた錫箔を巻きつけ、二つの雲母製の振動板をもって録音と再生をそれぞれ行う装置であった。以来、電蓄そしてLPプレイヤーが登場する1940年代後半まで、1878年4月24日に設立されたエジソン・フォノグラフ社をはじめ、欧州そしてアジアの各会社が蓄音機の量産に力を注いだ。エジソン・フォノグラフ社は蝋そしてセルロイド製の縦振動型シリンダー・レコードに拘ったものの、録音再生産業ははやくもエミール・ベルリナーが発明した横振動型のシェラック製ディスク・レコードを採用し、社会に流布させた。

主催 東京大学総合研究博物館

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