JPタワー学術文化総合ミュージアム インターメディアテク

特別展示『遠見の書割――ポラックコレクションの泥絵に見る「江戸」の景観』のご案内

2020-05-27

プレスリリース:PDFファイル[1.86MB]

 この度、JPタワー学術文化総合ミュージアム「インターメディアテク」では、特別展示『遠見の書割—ポラックコレクションの泥絵に見る「江戸」の景観』を開催する運びとなりました。
 浮世絵とともに江戸町人文化の一翼を担った洋風画である泥絵は、民草の土産物以上のものと目されることがなく、等閑に附されて久しい状況にありました。しかし、近年、欧米を中心に評価が変わりつつあり、浮世絵が辿ったのと同じ途を「泥絵」もまた踏み始めています。「泥絵」のなかで、とくに「江戸」の景観を描いた泥絵に描かれているのは、旗本や大名の屋敷の眺めです。画面上部を覆う濃藍色の空と、地平線に向かう白色のぼかし。紋切り型表現を特徴とする「泥絵」は、時間を超えて永続する、観念としての都市を描き出してみせています。都市景観を一個の観念として表した画像を買い求めたのは、「江戸」から帰郷しようとする地方出身者たちでした。彼らの中には、東海道を往来した人々も多かったことでしょう。本展示は、江戸時代の様々な景観をご堪能いただく機会となります。


■本展覧会の特徴
- 泥絵「東海道五十三次」(クリスチャン・ポラックコレクション)より、日本橋から京都(三条大橋)まで約20点を公開。
- 東京大学総合研究博物館のコレクションより、宝暦2(1752)年に制作された東海道の絵図「東海道分間絵図」2点を公開。
- 泥絵による「東海道五十三次」と木版画の「東海道分間絵図」を合わせて公開することにより、江戸時代における東海道の景観を絵図と比較しながら鑑賞できる先進的な取り組み。

■基本情報
名 称:特別展示『遠見の書割——ポラックコレクションの泥絵に見る「江戸」の景観』
会 期:*新型コロナウイルス感染拡大防止のための臨時休館が終わり次第、公開予定となります
時 間:11:00―18:00(金・土は20:00まで開館)*時間は変更する場合があります
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日休館)、その他館が定める日
会 場:インターメディアテク2階「GREY CUBE(フォーラム)」
主 催:東京大学総合研究博物館
協 力:クリスチャン・ポラック氏
入館料:無料
住 所:東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE2・3F
アクセス:JR東京駅丸の内南口から徒歩約1分、東京メトロ丸ノ内線東京駅地下道より直結、千代田線二重橋前駅(4番出口)より徒歩約2分

■主要展示物
1.
「霞ヶ関元朝参賀図」司馬口雲坡 作
江戸時代後期/和紙に彩色/655×1200mm/クリスチャン・ポラックコレクション

2.
東海道五十三次より
「日本橋」
江戸時代後期/和紙に彩色/295×378mm/クリスチャン・ポラックコレクション
「箱根」
江戸時代後期/和紙に彩色/295×378mm/クリスチャン・ポラックコレクション

3.
「桜田門外」
江戸時代後期/和紙に彩色/320×475mm/クリスチャン・ポラックコレクション

4.
「東海道分間絵図」 桑楊 編
宝暦2(1752)年/折本、木版画に手彩色/155×90mm (全長11435mm)/東京大学総合研究博物館蔵

■お問い合わせ先
050-5541-8600
国外からは+81-47-316-2772(ハローダイヤル)

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