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独マルチン・シリング社製幾何関数実体模型コレクション

19世紀末から20世紀初頭/石膏(東京帝国大学理学部数学科旧蔵、東京大学数理科学研究科所蔵模型より複製)/東京大学総合研究博物館研究部所蔵

概要

模型はそれぞれ、代数曲面とその特異点の構造を扱った代数幾何学に関するもの、定曲率曲面、極小曲面などを扱った微分幾何学に関するもの、楕円関数など複素関数論に関するものに分けられる。これらは、いわゆる概念模型ではなく、数値計算に基づく精密なものである。複雑な曲面の模型化は容易ではないが、それらが一定の精度のもとに実現されている点でも貴重である。東京大学数理科学研究科に収蔵されているオリジナル模型は、中川銓吉教授により20世紀初頭に輸入され、当時は、理学部数学教室の授業にも用いられていた。1932年にマルチン・シリング社は需要の減少から模型制作を中止している。