(a)／年代未詳／木製箱入り／東京大学医学図書館旧蔵／総合研究博物館研究部所蔵三宅コレクション

三宅秀の父艮斎（1817-1868年）が収集し、「一度シーボルトの手に渡ったがその後再び我が国に帰ったもの」との添付文書がある。艮斎はシーボルトの二回目の来日の際に、自ら収集した日本の鉱物の鑑定を依頼した。シーボルトは標本を欧州に持ち帰ったのち、艮斎の要請にもかかわらず返却に応じなかった。秀は父の依頼で欧州訪問の際にシーボルトと面会し、この展示標本を持ち帰った。しかし、これらはボヘミヤを中心とした欧州産鉱物の一覧標本で、艮斎の収集標本に代わりシーボルトから受け取ったものと思われる。艮斎の標本は行方不明である。

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